先日、機会を頂き鹿児島のベガハウスさんを訪問させて頂きました。手仕事メインの木造住宅を手掛けられていますが、住まいだけでなく衣食住全てに共通する価値観を大切に従来の工務店の枠を超えた事業を展開されており、業界内ではスーパー工務店とも言われています。YouTubeチャンネルやインスタグラムでも有名ですね。
今回のメインテーマは「現代に蘇る地域の伝統建築」です。
まず初めに鹿児島県の知覧というエリアにある武家屋敷を見学し、その伝統建築を現代にリデザインされ誕生した宿泊施設「萌孽」を訪れる予定です。(設計:横内敏人建築設計事務所/施工:(株)ベガハウス)まずは知覧武家屋敷にて鹿児島の伝統的な武家屋敷について学びました。
「2つの棟」と「鹿児島で取れる石」台風が多い地域の為、屋根は2つにしどちらか飛ばされても避難出来るように計画されています。(この写真結構上手に撮れて自己満足しています 笑)
門からまっすぐ突入出来ない様に「あえて湾曲させたアプローチ」
「伝統的な和室」
「内と外の繋がり」
知覧武家屋敷で歴史を学び、いよいよ宿泊施設「萌孽」を訪問させて頂きます。
伝統建築をベースに「リデザインされたアプローチ」
現代では取れなくなってしまった「鹿児島の石」を再現。こちらも手仕事・・・
リデザインされた「内と外の繋がり」
「伝統的な和室」
「浴室」
「ダイニングルーム」
こちらはブラックチェリー材で作られた新しいスタイルのお仏壇。従来の様に誰も行かない部屋に設置するのではなく、玄関に設置し毎日挨拶して出かける様にと作られました。
「萌孽」は忘れ去られて行く日本の素晴らしい手仕事を後生に残す為にベガハウス(株)八幡会長の発案から様々な方々の協力を得て誕生しました。鹿児島という海外からの観光客も多い立地を生かし世界に日本の手仕事を伝える場所としても活躍しています。
更に築100年の古民家を地域コミュニティー創出の場として再生した「なかまの家」も見学させて頂きました。
こちらは物販の場所探しが難しい女性作家さんによるマルシェ等が開催されたりと芸術家達がメインに活動する場所で、オフィスとしても活躍しています。
「敷地内に元々あった蔵を再生した施設」
旧防空壕(食品庫)の現代活用も。洞窟で灯りを灯し頂くワインは絶品だとか。
こちらはベガハウスさんの特徴でもある鹿児島の杉を焼いて作る外壁材「焼杉」
本社にも訪問させて頂き、製作風景も見学させて頂きました。
木造校舎の様な本社、屋内もオフィスというより学校の様な雰囲気で楽しい仕掛けが盛り沢山でした。
そして現在のショーホームである「坂道と暮らす家」も見学。
設計のKさんより技術面含め非常にオープンに気さくにご説明頂きました。
桜島がよく見え、人生が楽しくなりそうな仕掛けが詰まった住まい。思わず住みたいと想いました。
横内敏人先生のお話しにもありましたが、私たちの仕事である住まいづくりは「幸せを売る仕事」すなわち社員そして社長自身も幸せでないと出来ない仕事です。
ベガハウス成功の秘訣は幸せを分かち合っているから=皆で楽しんで仕事をしているからだと感じました。
そして皆で楽しむという概念はスタッフだけに留まらず、場づくりを通して社会や地域の人までも巻き込み。
改めて建築の持つ壮大な力を実感。
建築を通し私の信条である北欧デザインの「ヒト中心」+「古い物を否定するのでは無く、現代にリデザインする」という概念を実践されている企業だと感じました。
素晴らしい機会を頂いた関係各社さま、ありがとうございました!!